相続登記をしないと、大きく分けて「ペナルティ(罰則)」「売却などの処分ができない」「将来の権利関係が複雑化する」という3つの面で大きな不都合が生じます
1 罰則(ペナルティ)がある
相続登記は義務となっています。正当な理由なく、不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をしないと、10万円以下の過料(罰金のようなもの)が科される可能性があります。
2 不動産を売却・活用できない
家や土地を売却したり、担保に入れてローンを組んだりするには、前提として名義を被相続人(亡くなった方)から相続人に変更しておく必要があります。相続登記を放置していると、いざ売ろうとしてもすぐに手続きができないこととなります。
3 将来、手続きが著しく困難になる
放置している間に新たな相続(二次相続・三次相続)が発生すると、相続人がどんどん増えてしまいます。遺産分割協議は相続人全員で行う必要があるため、関係者が増えすぎると誰が相続人なのかを把握することすら困難になり、話し合いがまとまらなくなるリスクが高まります。
4 その他の様々なリスク
相続登記をしない間は、法定相続人の全員が共有している状態とみなされます。そのため、他の相続人の借金のカタに差し押さえられたり、他の相続人が自分の持ち分を勝手に第三者に売却してしまう等のトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
このように放置するメリットは何一つありません。具体的な手続きや必要書類については、複雑で時間のかかる作業です。法務省 相続登記の申請義務化に関するQ&A などの公的機関のサイトを参考にするか、司法書士などの専門家へ早めに相談することをおすすめします。
遺産分割は,相続人全員でする必要があります。
一部の相続人でなされた遺産分割は原則として無効です。法務局が登記申請を却下します。
不要な土地を手放す主な方法は、「売却」「相続放棄」「国への返還」「自治体や個人への寄付・譲渡」の4つです。いずれの方法をとるにしても相続登記をする必要があります。状況や土地の条件に合わせて、最適な手段を検討してみてください。
1. 売却する(最も一般的な方法)
隣地の所有者に交渉: 必要としている隣家があれば、安価でも買い取ってもらえる可能性が高いです。
不動産会社に相談: 一般市場で売れない場合でも、「訳あり物件」や土地を専門に買い取る不動産会社なら引き取ってくれる場合があります。
2. 相続土地国庫帰属制度を利用する
国に引き渡す: 相続または遺贈で取得した土地であれば、審査を経て国に引き渡すことができます。
費用: 申請手数料(14,000円)と、土地の性質に応じた負担金(原則20万円〜)がかかります。
3. 相続放棄をする(相続前・直後の限定的な手段)
すべての財産を放棄: 相続開始を知った時から3か月以内であれば、家庭裁判所で手続きをすることで、土地を含むすべての遺産を放棄できます。現金など他のプラスの財産も受け取れなくなる点に注意が必要です。
4. 自治体や空き家バンクを活用する
自治体への寄付: 土地を必要とする自治体や公共施設があれば寄付できる場合があります。ただし、管理コストがかかる土地は断られることもあります。
空き家バンク: 自治体が運営するマッチングサイトに登録し、その土地や空き家を欲しい人を探す方法です。